小児歯科では、先生と子どものコミュニケーションを大切にします。歯医者さんに行くと怖い、痛いという思いばかり強くなると治療を敬遠したくなるものです。ですから当院における子供の歯科治療は恐怖心を与えないことからはじまります。
また、乳歯が健全か、正しく治療されているかは、後の永久歯の歯列だけでなく、大事な成長期の身体の発育にまで大きく影響してきます。乳歯は痛みだしたり腫れたりすると、治療しても経過が悪いのが現実です。そこで小児歯科で何よりも必要なのが早期治療と虫歯予防です。 当院ではカリエスフリー(虫歯ゼロ)、乳歯から永久歯へと大切にしていくことをお手伝いさせていただきたいと思います。
乳歯・永久歯に関わらず、生えたての歯は柔らかく磨きにくいので虫歯になりやすいのです。完全に硬くなるには生えてから2~3年かかると言われています。そこで、早くに歯の質を硬くし、虫歯になりにくい歯にするためにフッ素を塗布します。
フッ素は、強い歯を育てるための栄養剤です。年3回から4回の塗布を継続していくことで徐々に酸に強い歯を育てていきます。また、歯の表面のエナメル質が溶けるのを防ぐためだけでなく、酸で軟らかくなり始めたエナメル質を硬くしてくれる「再石灰化」の作用もあります。
シーラントは奥歯のかみ合う面(咬合面)にできる虫歯の予防の方法です。あらかじめ、虫歯になりやすい奥歯の溝を接着力のあるプラスチックで埋めてしまいます。
このプラスチックは虫歯を削ったとき詰めるものと同類のレジンという材料なので、きちんと埋めていれば虫歯にならないという考えで普及し始めました。 シーラントは虫歯のない歯を対象にした予防です。しかし、フッ素、シーラントによる処方はあくまでも歯の強化にすぎません。一番大切なのはご家族の「仕上げ磨き」と「定期検診」であるということを忘れないでください。